愚者のつぶやき その19
ガチャという子供でも遊べるギャンブル



現代に連なるソシャゲの基礎を作った「パズドラ」が生まれて10年以上経ち、
すっかり定着してしまったソシャゲというか「ガチャ」ですが、
今後の日本経済に暗い影を残す事となるでしょう。



・ガチャの正体
そもそも、ソシャゲ以前の本来のゲームというのは「達成感」というご褒美のある娯楽です。
今までできなかったことが出来るようになる、つまりは
「ステージクリア」であったり「ボスを倒せた」といった
「障害を乗り越えられた」という「達成感」があるからこそのめり込むわけです。


その一方、ガチャは「欲しいものが出た」時が一番達成感が出るようにできています。
試行錯誤も努力も一切しなくていい。ただ金を払ってガチャを回すだけ。
そこにプレーヤーの技術が介入することはありません。
そして幸運にも欲しいキャラが手に入ればそれが強烈な成功体験になるようになってます。


つまりは「パチンコ」や「競馬」と全く同じです。完全に「ギャンブル」そのものなんですよ。
ガチャは「いつか大当たりが出るのを願って」賭け続ける「ギャンブル」そのものなんですよ。
しかも「子供でも堂々とできるギャンブル」というパチンコや競馬よりもタチの悪いもの、それがガチャです。
幼少期の頃からガチャで「当たる快楽」を覚え込まされて、大人になってパチンコや競馬にハマる素地を作るのは
将来の日本に大きな損失となるでしょう。



・ガチャゲームは結局おカネを持ってる人が偉い
また、本来のゲームというのは「誰もが平等な位置でスタートする」娯楽です。
スプラトゥーンやスマブラにおいては5歳児だろうが、どこかの国の大統領だろうが、アラブの石油王だろうが、
スタート位置は全員同じです。えこひいきはなく、全員平等です。


しかしソシャゲは「経済力」といものが大きなアドバンテージとなっており、
5歳児は基本大人には絶対に勝てませんし、まともな大人も大統領や石油王にはまず勝てません。
「基本プレイ無料のソシャゲは高い。買い切りゲームの方が安い」
っていうボヤキを見ましたけど、これ冗談でも皮肉でもなくそのまま通じます。
「無料(タダ)ほど高いものは無い」というものでしょう。



・「着せ替え要素」ならまだ許せる
ニンジャラのニンジャラパスや、ポケモンユナイトのバトルパスといった、
見た目が変化するだけでキャラの能力値には関係のない着せ替え要素ならまだ納得がいきます。
フォートナイトもエモーションを売ってるから似たようなものでしょうね。


そういうのは欲しい人だけ買えばいいし、
ガチャのように上限無く当たるまで賭け続けなくてはいけない、というわけでもない。
何より「マネーパワー」がバトルに直接影響しないようにしてあればそれでいいとは思います。


ガチャは「プレーヤーの経済力」がそのままゲーム内における強さを左右するのだから問題であって
そこさえクリアー出来れば特に目くじらを立てることは無いと言えます。



・誰もガチャの危険性を語るものがいない
ガチャゲームにおける最大の問題、それは
「上で述べたガチャの危険性を語るものが誰もいない」からです。
何故か? それは「ソシャゲメーカーが旧メディアやWEBメディアのスポンサーになっている」からです。


メディアはスポンサーだけには絶対に逆らえません。
スポンサーに逆らったら1日たりとも生きていくことが出来なくなってしまうのですから。
なので誰もガチャの危険さを語れない、語ることが出来ない。これこそガチャ最大の問題点でしょう。


現代に連なるソシャゲの基礎を作った「パズドラ」が生まれて10年以上経ち、
ガチャに慣れ親しんだ世代があと数年で自分名義のクレジットカードを持てる年になります。
「ガチャで破産する大学生や新社会人」が急増しなければいいのですが。






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