・メタルマックス2Reloaded


SFCの傑作RPGであるメタルマックス2のフルリメイク作品である
本作がほぼ文句のつけようのないまれに見る傑作だったのでご紹介したい。


物語は育ての母であり姉であり恋人でもある女ソルジャー、マリアが
人間狩りを行う悪の組織、グラップラー最強の四天王であるテッド・ブロイラーに
殺されるところから始まる。

死ぬマリアには大変申し訳ない一瞬にして「敵討ち」という旅の目的が出来る導入部は非常に優秀である。
なんとなく旅をしてなんとなく世界を救うというご都合主義はこのゲームにはない。



このゲームの舞台は文明が崩壊した後の世界、いわゆる「世紀末」な世界である。
あのモヒカンがヒャッハーと言ってる世紀末そのものである。
そのため皆生きるのに精いっぱいで善良な人間はおらずズルい人間ばかりである。

例えば序盤ようやくクルマを手に入れた主人公に向かって
「オメーが死んだらクルマは俺が使ってやるから安心しろ!(要約)」等というモブがいると思ったら
いわゆるチュートリアル的なシステムの解説をしてくれるキャラでさえ「話を聞かない」と選択すると
「人の話を聞かないやつは死ねばいいのに(要約)」等と平気でぶちまける始末である。


普通だったら「ふざけんな」とクレームの対象になりかねないが(ネットが発達した今ならなおさらである)
このゲームにおいてはその口汚さや殺伐さこそ荒廃した世紀末を表現するうえで欠かせない要素となっており、
何故か許せるどころかむしろもっとやってくれと思うから不思議である。

その中で献身的に世話してくれるイリットにはロリコンでなくても惚れるだろう。



リメイク作においては難易度が緩くなっているのが相場だがこのゲームには当てはまらない。
オリジナル版では弱かった賞金首(いわゆるボス)が恐ろしく強化されており
サイゴンにはミサイルの大量発射でブチ殺され、
雑魚四天王筆頭だったカリョストロには暗黒舞踏で4000近いダメージを叩き出され(直撃すればほぼ間違いなく即死)、
最強四天王のテッド様ことテッド・ブロイラーはガチで(SFC版はハッタリでした)
まんたんドリンクを3回も飲んでプレーヤーを絶望のどん底に叩き落とし、
テッド様の陰に隠れてオマケ扱いだったラスボスも超強化されている始末
である。

リメイクで難易度が低下したゲームは数あれど、
オリジナル版より難しくなったゲームは遊んだゲームの中ではほぼ唯一
と言っていい。
しかしただやみくもに難しくしているわけではなく、きちんと装備を整えれば勝てるようになっている
絶妙なさじ加減になっている部分も見事である。

特にキャノンラッシュやS−Eラッシュを使った一斉攻撃は特に強力で、
中盤以降はこれを基準に戦略を組み立てることになる。
この暴力にはさらに強烈な暴力でねじ伏せる部分も荒廃した世界観に文句のつけようがないくらいマッチする。



しかし数は少ないが欠点はある。
ラスボスであるバイアス・ヴラドは第3形態まであるのだが
第3形態目の登場の仕方が不自然なのだ。
第2形態まででも充分な激戦だったため
オリジナル同様第2形態で終わっても良かったと思う。

もう一つ挙げるならエンディングBGMが差し替えられていた点である。
個人的にオリジナル版のエンディングBGMは今まで遊んできたゲームの中でも
最上位にあると言っていい名曲だっただけにそれをリメイクしなかったのはかなり残念であった。


まとめ

まとめると
「メタルマックス2リローデッドは超名作だから今すぐゲームショップに走るかアマゾンでポチれ」
というわけ。DS作品なので3DSでも遊べるのでハードの心配はしなくていいです。
むしろNXでは遊べないと思うので今すぐゲーム屋に走れ。

公式HP:http://metalmax.info/mm2r/

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