・ロンドニアンゴシックス〜迷宮のロリィタ〜


・・・さて、困った子の登場である。
面白いことは確かで、わざわざこんなページまで作るだけの価値はある。
しかし荒削りだったりクセが強かったりで万人に勧められるものではない。

あなたがちょっとした食通なら「おいしいんだけど胸を張って人にオススメすることはできない」料理が
1つか2つくらいあると思う。本作はそんなゲームである。



本題に移ろう。

このゲームは分かりやすく言えば「特殊能力が使える迷宮探索型のパックマン」である。
プレーヤーはモンスターを特殊能力を使って避けながら(基本的に「倒す」ことは出来ない)迷宮を進み、
パックマンで言う「パワーエサ」に相当する「ボアダムン」というオブジェを破壊しながら
フロアを踏破していく。というものである。

・・・と書けば問題なさそうに見えるが細かく見ると問題点は多い。



まず視野が極端に狭く、全体マップも無いためフロア全体を把握するのも一苦労である。
代わりに敵の数と位置を大まかに知らせるセンサーがあり、
どこから襲ってくるかが分からない。という緊張感を与えてくれる

人によっては不愉快に感じるかもしれない。

また、新しいドレスを作るには素材が必要なのだが1度に持てる素材は5つまでで、
しかも同じ種類の素材をまとめて持つことが出来ないため、
どの敵からどの素材が手に入るかを覚えなくてはならない。

私はこのゲームのためにメモをとったくらいである。

そうして手に入れたドレスの能力は1着につき1つで変える場合は着替える必要がある。
着替え自体はいつでも出来るし、その着替えるモーションもおよそ5秒以内と
短く設定されているが、それでもテンポを悪くしてしまう要因になっている。



登場する人物も悪い意味でクセの強いものが多く、
その独特な笑い声が嫌でも脳味噌にこびり付く「毒メイド」のルシールは
その象徴たる存在だろう。

おまけにタイトルで「ロンドニアンゴシックス」と言っているが
舞台は迷宮と屋敷のみでロンドンの街などは一切出てこない。
「ロンドンじゃなくてもいいのでは・・・?」と誰もが突っ込みたくなる設定である。



本作はDSのゲームで、しかも発売元のメガサイバーもコナミに吸収合併され、
公式サイトも閉鎖されている。

幸いAmazonでは新品、中古、共にそれなりの数を取り扱っているので
あまり胸を張ってオススメは出来ないが、中古で1000円程度の出費と
いくばくかの時間を投資できるならやってみるのもいいと思う。



紹介HP:http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050831/london.htm


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